高く澄み切った空に心地よい秋風が吹き抜け、北から紅葉の便りが届く頃となりました。
食欲の秋ですね!

今月は、白ぶどう品種の1つ『シャルドネ』のお話です。
シャルドネは、フランスブルゴーニュ地方マコネ地区が原産で、フランスやアメリカをはじめ、世界中で栽培されている人気のぶどう品種です。

ブルゴーニュのコルトン・シャルルマーニュやモンラシェといった銘醸ワインから、ニューワールドで大量生産される安価なテーブルワイン、また高級なシャンパーニュの原料としても有名で、幅広いスタイルのワインを産み出します。
ぶどうの生育は早熟で寒冷地にも対応できるため、世界中の幅広いワイン産地で栽培されるようになりました。
ちなみに日本での生産量は、甲州・ナイアガラ・デラウエアに次いで4位にランクインしています。

シャルドネの実は小粒で、果皮は緑色で薄く、ぶどう自体強い個性を持ちません。
独自の強い風味を持たない、それがシャルドネの最大の特徴と言えます。
ゆえに私はワイン会などで、『シャルドネは、あなた色に染まるぶどう品種です。』と紹介しています。
産地の気候条件や醸造方法によって、あらゆるスタイルのワインに仕上がるのです。
例えば、フランスのシャブリのように冷涼な気候で育ったシャルドネを、ステンレスタンクで醸造・熟成させた場合は、シャープな酸を持つすっきりとした辛口に仕上がります。
また、南フランスやオーストラリアのように比較的温暖な気候で育ったシャルドネは、トロピカルフルーツのような果実味たっぷりのふくよかなワインに仕上がります。
そして、ブルゴーニュやカリフォルニアの高級なシャルドネのワインは、オーク樽の新樽を用いて醸造・熟成させるため、芳ばしいナッツやバニラの風味を備えたコクのあるワインとなります。
『白ワインの女王』と呼ばれるシャルドネ。
秋の夜長は、温度を11~13度と少し高めにして、複雑さやふくよかさを楽しんでみるのはいかがでしょうか?


Bourgogne Blanc Cuvée Famille 2018
ブルゴーニュ ブラン キュヴェ・ファミーユ

昨年11月・今年2月にもご紹介した、日本人醸造家仲田晃司さんのワインです。
仲田さんはNHKの『プロフェッショナル 仕事の流儀』 に取り上げられ、市場から在庫の姿が消え、ますます話題になっています。「天・地・人」や「レア・セレクション」シリーズで有名なルー・デュモンですが、その他にも、特別なラベルで造られているキュヴェがあります。
それがこのワインです!

「ルー・デュモンを創業してから丸10年が経ちました。ひとつの区切りとして、ここまで一緒に頑張ってくれた家内と、家族(ファミーユ)のみんなに感謝の気持ちを捧げたい」という思いで2008年ヴィンテージからリリースされた特別作品です。ワインは、「ビュロー・ヴェリタス」の認証を受けたビオロジック(有機)栽培ぶどう100%で造られた、秀逸なAOCヴィレ・クレッセを格下げしたものです。平均樹齢30年。収穫量30hl/ha。天然酵母のみで発酵。ステンレスタンクで17ヶ月間熟成。活躍中の版画家・宮崎敬介氏が手がけた特別コラボレーションラベルです。(仲田さんコメント)

輝きのある淡い黄金色
白い花香り
白桃やカリンのような風味
ミネラル感と果実味のバランスが良いワイン

キュヴェ・ファミーユは、他のルー・デュモンのシリーズに比べてさらに流通量が少ないため、あまり見かけないかと思います。
ぜひこの機会に、仲田さんの愛あふれるシャルドネ100%のキュヴェをお楽しみください!


<ご購入はこちら>

https://shop.mplaisir.com/product/bourgogne-blanc-cuvee-famille/