今年も、街のあちこちでクリスマスイルミネーションが輝く頃となりました。

2022年最後は、クリスマスや新年を迎える食卓にお薦めしたい、ちょっとリッチなイタリア・アブルッツォ州のワインのご紹介です。

有名な観光地がないため日本人にあまりなじみのないアブルッツォ州は、イタリア半島中部に位置し、ローマがあるラッツィオ州の隣、アドリア海に面した州です。

画像参照元:イタリア好き委員会
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アペニン山脈により州の65%が山岳地帯で、アドリア海とアペニン山脈の間にある丘陵地帯にブドウ畑が広がっています。

基本的に夏は暑く乾燥し、冬は温暖で雨が多い地中海性気候ですが、ブドウ栽培に適したテロワールのため、それほど努力しなくても良いブドウが栽培できました。

濃厚で豊潤なワインが造られますが、30年ほど前まではほとんどがバルクワイン(瓶ではなく、150リットル以上の容器に詰められるワイン)として州外に売りに出され、長年にわたって質より量を重視したブドウ栽培が行われてきました。

しかし近年は自ら瓶詰めするワイナリーが増えて、テロワールを全面に打ち出したワインが造られるようになってきました。

ローマのフィウミチーノ空港からはリムジンバスが定期的に出ていて、車窓に流れる雄大な山々を眺めながら、2〜3時間でアブルッツォの主要都市へアクセスできます。

また、ミラノからも飛行機を使えば、約1時間で海の町ペスカーラにアクセスできます。

ローマやミラノの有名観光地と組み合わせて、人混みなく大自然に触れられるアブルッツォに足をのばしてみるのはいかがでしょうか。

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【Collefrisioコッレフリージオ】

母なる大地、健全なブドウ、手入れの行き届いたブドウ畑をモットーに、3代目にあたる2人の若者が、先代の意思を引き継ぎました。

6年前、彼らはワインへの情熱を持った地元行政の幹部と共に、フリーザ丘陵地でワイン造りに着手し、マイエッラ山脈とアドリア海に挟まれたブドウ栽培に最適な環境の下最新技術を導入し、素晴らしい成果を見せています。

太陽、雨など自然要素と畑の地理上の環境との完全な適合により、健康と自然に配慮した有機栽培法を取り入れています。

Semis Bianco Terre di Chieti IGT
セミス ビアンコ

タイプ :白
品種 :トレッビアーノ、ファランギーナ、ペコリーノ
熟成 :バリックで12ヶ月間


【インポーターコメント】
凝縮感のある深い黄金色。黄桃、杏ジャム、はちみつにヴァニラといった濃密な芳香、後を引く香ばしいパンの香りが心地よい。味わいは複雑でしっかりした骨格が特徴。豊かな香りがいつまでも続く。ブドウは冷蔵庫で乾燥させ30〜35%の水分を飛ばして使用。

Semis Montepulciano d’Abruzzo DOCセミス モンテプルチャーノ ダブルッツォ

タイプ :赤
品種 :モンテプルチャーノ100%
熟成 :バリックで24ヶ月間、瓶内で12ヶ月間

【インポーターコメント】
青みを帯びた暗いガーネット色。ベリー類、黒イチゴ、ザクロの木、マラスカチェリー、黒トリュフを思わせるアロマが、胡椒やクローブのスパイシーな印象を伴って嗅覚に拡がる。口当り柔らかく滑らか。ストラクチャーが素晴らしい。持続性のある味わいは、余韻にリッチなカカオの印象を残す。
2005年ヴィンテージは、2009年7月に開催されたG8サミットのランチや晩さん会で使用されました。