ワインで世界を巡りましょう♬
梅雨明け、そして真夏のキラキラ輝く太陽が待ち遠しい頃となりました!
今月は、地中海沿岸から10キロほど内陸に入ったところにある、南フランスの都市モンペリエにご案内いたします。

出典 https://affinity-france.jp/guide/cities/montpellier/

モンペリエは、フランス南部エロー県の県庁所在地で、フランス8番目の大都市です。
名門モンペリエ大学を擁する中世からの学園都市で、中世の面影が残る旧市街の散策が楽しい一方、都市開発も進み、市内には斬新なデザインのトラムが走っています。

では、モンペリエでおすすめの観光スポット2カ所にご案内しましょう。

出典 https://world-study.com/spot/1148/photo/

『コメディ広場』
コメディ広場は観光パンフレットに必ず載っている、モンペリエのシンボル的な美しいスポットです。
モンペリエの中心地・旧市街に位置し、観光名所はこの広場の周りに集中していて、モンペリエ観光の拠点となっています。
中心には、三美神の彫像の大きな噴水があり、広場を囲むようにショッピングモール、レストラン、カフェなどが並んでいます。

出典 https://affinity-france.jp/guide/cities/montpellier/

『ペイルー凱旋門』
ペイルー公園にある凱旋門は、有名なパリの凱旋門と比較すると高さ15m幅18mと非常にこじんまりしていますが、モンペリエの街に相応しい美しい凱旋門です。
建築は17世紀まで遡り、当時の国王ルイ14世を称えて造られました。
パリの凱旋門の影響を多大に受けたようで、雰囲気が似ています。

出典 https://www.tripadvisor.fr/Restaurant_Review-g187153-d2093154-Reviews-Chez_Toto-Montpellier_Herault_Occitanie.html

モンペリエは観光だけではなく、魚介類が美味しいことでも知られています。
特にムール貝のクリーム煮は絶品で、牡蠣の名産地でもあり、牡蠣料理に合う地元ラングドックの白ワインピクプール・ド・ピネが大人気です。

フランスはバカンス大国!
年に5週間もの有給休暇が法律で保障されています。これはヨーロッパでも断トツの長さだそうです。
我々日本人には何とも羨ましい話ですが、私達もキンキンに冷やしたピクプール・ド・ピネを抱えて海や山に出掛けてみませんか?


Domaine AZAN
Picpoul De Pinet ピクプール ド ピネ19

モンペリエから、南西に車を走らせること30分。
地中海沿岸のピクプール・ド・ピネというエリアで生まれたピクプール・ブラン種100%のワインです。
ワインと食の情報誌「ヴィノテーク」の取材記者として活躍される伴 良美(ばん・よしみ)さんの素敵な投稿を見つけましたので、南仏の景色を思い描きながらご覧ください。


地中海からわずか6km 南仏の海風がそよぐ有機栽培の畑

そのワインは「ドメーヌ・アザン ピクプール・ド・ピネ」。南フランス・ラングドックの、中心都市であるモンペリエから南西に車を走らせること30分。地中海沿岸のピクプール・ド・ピネというエリアで生まれたピクプール・ブラン種100%のワインです。生産者はドメーヌ・アザン。地中海から潮風が心地よく吹きよせる場所に畑とワイナリーがあり、1985年からビオロジック(有機)栽培を実践。健康で力強い葡萄栽培に励んでいます。 ワインのラベルは、鮮やかなコーラルグリーンを配し、波のようにウエーヴしたデザイン。まるで、地中海の風とフレッシュで爽やかな味わいを表現するかのようですね。左側には、エコセールとAB(アグリカルチャー・ビオロジコ)の有機ワイン認証マークが施され、ラベルのデザインと一体化してとてもおしゃれ。さらに、ボトルのネック部分にもご注目ください。ピクプール・ド・ピネのワインは、2013年にAOCに認定され、その証として、魚と波を表現した“ネプチューン模様”が刻印されています。

“舌を刺す”を意味する豊かな酸 ナポレオン3世が愛した古代品種

では、ピクプール・ブランという世界でも珍しい葡萄品種についてご説明しましょう。ピクプール・ブランは、南仏ラングドック地方の地中海からわずか6km、トー潟湖の北で栽培される葡萄品種。トー潟湖は牡蠣の名産地でフラミンゴの生息地としても有名で、美しい自然環境と温暖な気候に恵まれています。 実はこの品種、約2000年も前からこのエリアで栽培されてきた古代品種。ナポレオン3世の時代には、この葡萄から生まれる白ワインは、高価でファショナブルなワインとして人気を集めたそうです。私が以前南仏を取材で伺ったときAOCディレクターのギイ・バスクさんはさらに次のようにお話くださいました。 「トー潟湖周辺では、毎年8月中旬から秋にかけて海から霧がやってきて、ピクプールはその湿度を好む遅摘みの品種であることからこの地域に根付きました。葡萄は9月末に完熟し、『舌を刺す(=ピクプール)』ほどの高い酸をもつことが名前の由来。ワインはフローラルで、レモンやシトラスのアロマ、口内にあふれるほどの生き生きとした酸をもつフルボディのスタイルになるのです」

リンゴ農家から転身 化学肥料や農薬を排した有機栽培に励む

ワインの生産者のドメーヌ・アザンさんは、こうした南仏のトー潟湖の自然と古代品種ピクプールの豊かな個性に魅せられ、この品種のポテンシャルをより高めるために、化学肥料や農薬などを一切使用しないビオロジック栽培を実践しています。 実はアザンさん、昔はリンゴ農家だったそうです。「果物の中でもリンゴは、特に耐病性が弱く農薬を多く使わないといけないのです。私はその現実といつも闘っていました。しかしある時、この豊かな自然環境を守っていくために、農薬を使わない農業を行うことを決意。それは、リンゴではなく葡萄栽培に転換したのです」と伝えています。

キリッとしたフレッシュな酸 魚介にピッタリな夏ワイン

現在はワインを造るときに出る葡萄の絞りかすを廃棄せず、一年間発酵させて堆肥として、畑に漉き込んでいます。そうすることで化学肥料や農薬を必要としない豊かな土を育てるまでになりました。アザンの畑で海風を受けながら育つピクプールの白ワインは、レモンやシトラスのアロマ、口内にあふれるほどの生き生きとした酸をもちます。

かつて初夏にこの地域を訪れた時、海風がそよぐレストランで、地元の人々とレモンをたっぷり振りかけた牡蠣やエビ、魚介のマリネなどとこのワインを楽しんだ記憶がよみがえります。ピクプールは暑くなるこれからの季節に特にピッタリのワイン。魚貝類にとてもよく合い、魚貝のパスタやフリッタ、カルパッチョやマリネだけでなく、お刺身や寿司、天ぷら、レモンを添えた焼き魚、夏が旬の岩ガキなど、和食とも広くお楽しみくださいね。

https://www.tokyu-dept.co.jp/shibuya_foodshow/column_wine_van/index.html?id=208


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